依存症病棟に入院しているアルコール依存症患者55名を対象に縦断調査を行った。退院前調査では潜在連合テスト(Imlicit Association Test)を用いてアルコールと快概念の連合の強さを測定し、併せて依存性重症度・再飲酒リスク・飲酒渇望感等、飲酒に関連する自記式質問紙を実施、退院後2週間、1ヶ月、3ヶ月以内の再飲酒との関連を検討した。結果、IATにより測定したアルコール選好度は、他の自記式尺度の影響を統制しても退院後2週間の再飲酒を独自に予測したが、1ヶ月および3ヶ月後の再飲酒との関係は認められず、潜在的態度測定によるアルコール選好度は、短期的な再飲酒予測に有用であることが示された。
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