研究課題/領域番号 |
26380920
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
谷田 征子 お茶の水女子大学, 人間発達教育研究センター, 特任講師 (60635150)
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研究分担者 |
青木 紀久代 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 准教授 (10254129)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ひきこもり / テキストマイニング / 語り / メール相談 / 電話相談 |
研究実績の概要 |
本研究では、現代のひきこもりの状況を明らかにし、ひきこもり本人の語りから、アイデンティティの構築過程について検討することが目的である。今年度は次の2つを研究課題とした。第一に、内外のひきこもりに関する文献を収集し、ひきこもりの現状や支援について文献レビューを行うことである。臨床心理学を中心に社会学や精神医学等の文献を集め、海外ではアジア圏だけでなく欧米でもひきこもりに類似する現象が見られた。系統立てて整理し、それらをまとめている。第二に、約10年分の初回のひきこもり相談のデータから、ひきこもりに至った要因や背景について、年代・性別ごとにテキストマイニングを用いて分析を行うことである。ひきこもり相談の初回のうち、本人の相談のみを抽出し、頻出する単語から性別×年代ごとに分析を行いその違いについて検討を行った。 また、蓄積されたひきこもり相談の解析を行い、アメリカ心理学会(ワシントンD.C.)にて成果を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
文献については大学図書館を活用して収集した。また、10年分の初回相談についても、抽出ならびに分析も終了している。年代や性別によってひきこもり相談の内容の違いが示され、属性を考慮した支援の方略が示唆された。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、成人期への移行の課題の検討を中心に行う予定である。具体的には、この約10年にわたるひきこもりのメールや電話相談のデータをもとに、成人期への移行期にあたる「18~25歳の時期」に着目し、ひきこもりの背景を明らかにする。また、アイデンティティ探求がどのように展開しているのかを事例を取り上げ、質的に検討していく。
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