本研究では、まず認知症検診への受診意図に影響を与える要因について検討した。その結果、認知症になると重大な結果を招くという認知を持っている人はそうでない人と比べて5.7倍、認知症予防の生活習慣に関する知識を持っている人はそうでない人と比べて2倍、認知症検診への受診意図が高まることが明らかとなった。この知見を用いて、個人に応じた認知症予防の生活習慣指導を取り入れた認知症検診プログラムを作成した。陽性者のうち受診した75%は認知障害を認めた。また、拒否や抵抗は全対象者において認めなかった。以上より、本プログラムは地域で行う認知症検診プログラムとして有用である可能性があると示唆された。
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