研究課題/領域番号 |
26380947
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
原田 隆之 目白大学, 人間学部, 准教授 (10507742)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 薬物依存症 / 覚せい剤 / 認知行動療法 / リラプス・プリベンション / 自助グループ / 渇望 / コーピング・スキル |
研究実績の概要 |
本年度は、薬物依存治療プログラムの開発を行い、年度内に完了した。現在、薬物依存治療には最も効果があるとのエビデンスが集積されている認知行動療法に基づき、特に薬物依存治療に特化した認知行動療法であるリラプス・プリベンション・モデルに立脚したプログラムを開発した。参考としたのは、米国カリフォルニア大学およびマトリックス依存症研究所が開発した「マトリックス・プログラム」である。これを日本語訳したうえで、わが国の文化・社会的実情に合わせて修正し、さらに実施予定施設での実施可能性を考慮して、改変を行った。 特に大きな修正点は、プログラムの長さである。オリジナルは54週間にわたって行うことを念頭に入れた長さとなっているが、日本版は12セッションと5セッションの短縮版とした。これは実施可能性と今後の臨床試験での実施を考慮してのうえのことである。 本年度中に印刷し、実施予定施設への配布を予定していたが、印刷は最終年度に持ち越すこととなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定どおりプログラムは完成し、あとは臨床試験の実施を最終年度に行う予定である。ただし、プログラム・ワークブックの印刷が年度内にできなかったが、次年度早々に行うこととしている。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者および実施施設と緊密に連携を取りながら、研究計画の再確認、役割分担の徹底、合理的な研究遂行策などを改めて協議したうえで、最終年度の臨床試験に臨みたい。また、これまで同様、カリフォルニア大学やマトリックス研究所等の関係機関には、適宜意見交換に努めることとしたい。さらに、内外の学会での発表を計画したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
27年度にプログラム・ワークブックの印刷を予定し、その経費を計上していたが、完成が年度末にずれ込んだため、印刷の発注手続き等を28年度に行うこととした。そのため、印刷にかかる経費が次年度使用額となった。
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次年度使用額の使用計画 |
この経費については、当初計画のまま28年度早期に、ワークブックの印刷に充てることとする。
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