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2017 年度 実施状況報告書

移行期にみる子どもの自己有能感・社会的受容感の機能

研究課題

研究課題/領域番号 26380962
研究機関白百合女子大学

研究代表者

眞榮城 和美  白百合女子大学, 人間総合学部, 准教授 (70365823)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2019-03-31
キーワード自己有能感 / 社会的受容感 / 移行期 / 小1プロブレム
研究実績の概要

H29年度は、これまでに集積したデータに基づき、家族構造のサブシステム(親自身の自己受容感や親による家族関係・園との関係性認知など)を加え、幼児期における子どもの全体的自己価値感(GlobalSelfWorth:以下GSWと表記)の発達プロセスについて検討した。
幼児期(4歳-6歳)の質問紙調査データに回答した双生児を持つ母親 107名(平均年齢39.20歳, SD=4.11)を対象とし、対象児が3歳時点での家庭観察の参加応諾が得られた39家庭、一卵性17組・二卵性22組(父子あり12組,平均月齢38.33,SD=3.73)を中心に検討した。
解析に用いた質問紙調査内容は、子どものGSW(Harter&Pike,1984)の日本語版(眞榮城,2011)・親版 計18項目・親のGSW(Harter&Kreinik,2012/自分に満足している他)・親の精神的健康(抑うつ感・子育てストレス)・親子サブシステム:Parental Bonding Instrument(Parker et al.,1979)・ アタッチメント尺度・社会的資源(子育てサポート利用状況・園との関係性)・社会経済的状況に関する項目(親の最終学歴・親の現在の職業・世帯収入・個人収入)であった。結果、一卵性双生児間のGSWの相関が二卵性双生児間の相関値よりも高かったことからGSWの発達について検討する際には遺伝的要素が無視できないことが確認された。また、一卵性双生児を対象とした親子相互作用分析から、子どものGSWの発達に肯定的な影響を及ぼす環境要因として、親が子どもの活動成果について具体的な肯定的フィードバックを与えることの重要性が確認されたものと考えられる。さらに、家庭内外のサブシステム(子育て相談サポート・夫婦関係認知)が親のGSWの発達に影響を及ぼしていることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

H29年度までに必要なデータ集積が完了したため。

今後の研究の推進方策

H30年度は最終年度となるため、これまでに集積しているデータの解析と報告活動を中心に研究を推進していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

質問紙調査の回収が年度末から次年度開始時期に渡り、調査協力者への謝礼として準備していた使用額の一部が次年度繰越となったため。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 子どもはどのように自分を知っていくのか2018

    • 著者名/発表者名
      眞榮城和美
    • 雑誌名

      児童心理 特集「自分を好き」と言える子に

      巻: 1056 ページ: 19-25

  • [雑誌論文] 教育プログラム推進と地域連携活動の在り方に関する検討 -エデュテイメント大学活動を通して(1)-2017

    • 著者名/発表者名
      眞榮城和美・浅岡靖央・目良秋子
    • 雑誌名

      白百合女子大学研究紀要

      巻: 53 ページ: 93-111

  • [雑誌論文] アジアにおける子どもの自尊感情の国際比較2017

    • 著者名/発表者名
      榊原洋一・村松志野・松本聡子・瀬尾知子・眞榮城和美・TranDiepTuan・Kaewta Nopmaneejumruslers・菅原ますみ
    • 雑誌名

      チャイルドサイエンス

      巻: 14 ページ: 39-43

    • 査読あり
  • [学会発表] 子どもの社会性の発達に関わる親の個人的特性と家族内外のサブシステム2018

    • 著者名/発表者名
      眞榮城和美・前川浩子・則定百合子・酒井彩子・酒井厚
    • 学会等名
      日本発達心理学会第29回大会
  • [学会発表] 子どもの精神的健康と全体的自己価値感との関連2017

    • 著者名/発表者名
      眞榮城和美・酒井厚・田中麻未・菅原ますみ
    • 学会等名
      日本パーソナリティ心理学会第26回大会
  • [学会発表] 子どもの全体的自己価値感に影響を及ぼす運動能力評価2017

    • 著者名/発表者名
      眞榮城和美・酒井厚・菅原ますみ
    • 学会等名
      第14回 子ども学会議(学術集会)

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公開日: 2018-12-17  

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