研究課題/領域番号 |
26380988
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
十河 宏行 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (90359795)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | eye tracking / open-source |
研究実績の概要 |
本年度は来年度からの学部改組のため実験室の移転、縮小があり、機材整理を行わざるを得なくなるなど予定外の出来事があったため、当初の計画を大幅に変更する必要が生じた。計画を再検討した結果、カメラユニットの頭部装着用器具の作成は来年度に取り組むこととし、本年度はソフトウェア部分の機能向上に取り組んだ。まず、本研究で開発しているオープンソース眼球運動計測アプリケーションのSimpleGazeTrackerでサポートするカメラユニットの増加に取り組み、従来Windows版のみで利用可能であったFlyCapture2版をUbuntuに対応させた。他に新たなカメラユニットを複数検討したが、想定していた性能に達しなかったため正式なサポートは見送ることとした。SimpleGazeTrackerを用いて実験を作成するためのライブラリであるGazeParserについて、PsychoPyのGUIアプリケーションであるPsychoPy BuilderからのGazeParserの利用を容易とするコンポーネントを開発し、正式に公開した。また、PsychToolboxからSimpleGazeTrackerを利用するために開発したSgttoolboxについて、最新版のSimpleGazeTrackerに対応させるとともに、パフォーマンスを評価した論文を投稿した。以上の成果に加えて、GazeParserおよびSimpleGazeTrackerの組み合わせにおいてキャリブレーション時のサンプルの一部のみ再計測する機能の追加に取り組み始めた。この作業は現在も継続中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は来年度からの学部改組のため実験室の移転、縮小があり、機材整理を行わざるを得なくなるなど予定外の出来事があったため、頭部装着用器具の開発を進められなかった。この課題は来年度に取り組むが、開発に用いるデータの計測や性能評価について当初の計画を縮小せざるを得ない見通しである。また、GazeParserが使用しているPsychoPyの仕様変更が現在進行中のため、この仕様変更への対応にも資源を割く必要があると予想している。
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今後の研究の推進方策 |
【現在までの進捗状況】で述べた通り、GazeParserが使用しているPsychoPyの仕様変更へ対応する必要がある。今年度の成果であるPsychoPy Builder用コンポーネントはこの仕様変更により現状のままでは使用できなくなるため、この問題に対応することが急務である。そのうえで、可能な限り頭部装着用器具の開発に取り組む計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
頭部装着器具の開発を来年度に変更したため、そのために確保していた予算を使用しなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
頭部装着器具の開発のために使用する。
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