事象関連脳電位(ERP)は、脳波に埋もれて通常は観察し難い。そのため、同一被験者に刺激を何度も提示し、刺激の時点で集めた脳波を加算平均して求める。一方、多数の被験者から脳波を同時計測し、刺激が出たときの脳波を被験者間で脳波を加算平均する。そうすると1回の試行でもERPを得ることができる。今回の目的は、ERPを検出する新たなシステムの開発であった。今回の試作システムでは、20人分の脳波のアンプとADコンバータとパソコンで構成され、データ解析と事象関連電位の結果表示及び保存が可能である。現在、データ収集中である。将来、超小型化すれば、携帯電話やインターネットを通して数千人にも拡張出来る。
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