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2015 年度 実施状況報告書

東日本大震災後の東北沿岸被災地における生活綴方・作文教育実践に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 26381005
研究機関岩手大学

研究代表者

土屋 直人  岩手大学, 教育学部, 准教授 (10318751)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード作文教育 / 生活綴方 / 東日本大震災 / 教育実践 / 北方性教育 / 原発事故
研究実績の概要

研究2年度である平成27年度には、前年度に引き続き、基本文献の収集・講読、関係者への聞き取り調査、研究会等への参加と教育実践資料収集等を中心に作業を行ってきた。第一に、基礎資料として、本研究課題に関係する図書(東日本大震災とその後に関する記録(著書)や実践記録など、また教育関係雑誌の論文等の諸資料を収集・講読し、文献を通して基礎的事実を把握・整理し、被災地の実態や教育実践・研究の動向を確認することにつとめてきた。第二に、現場教師たちが集う研究集会等への参加を通して、実践の実態把握、実践報告資料等の収集を進めた。「東北民教研」集会(青森)や東北作文の会研究会(岩手)、日本作文の会全国大会(京都)、歴史教育者協議会東北大会(宮城)、日本臨床教育学会大会(北海道)、等の複数の教育研究集会・関連学会に出席・参加し、実践報告と討論を聴き討議に参加し、生活綴方実践の動向や課題・論点の動向、実態把握に関する情報収集を行い、東北沿岸被災地および東北各地域での現場教師の教育実践の営みの一端を学んだ。第三に、昨年度に引き続き、現地(東北3県の各地域)に赴いての実践者への聞き取り調査と第一次資料収集を行った。具体的には岩手県、福島県、宮城県の複数の学校に赴き、沿岸の教育実践者数名に現場の子ども・学校の実態等についての聞き取り調査を行い、近時における作文教育実践の展開、現今の学校・教育をめぐる地域的課題に対する考え、等を直接伺うことができた。また、作文や学級通信等の第一次資料を借用・複写するなど情報収集を行った。各氏の教育実践の意義についての考察・分析の結果については、現時点で十分な検討を行い終えている段階ではなく、以後中間的な小論をもって中間発表する予定としている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

被災地の地域実態や、現段教育実践研究の動向と到達点を確認しつつ、各種の研究集会等への参加をとおして、生活綴方実践の動向や課題・論点の動向、実践の実態把握、実践報告資料等の収集を行い、東北沿岸被災地および東北各地域での現場教師の教育実践の営みの一端を学ぶことができた。そして、東北3県の各地域に赴いて複数の実践者への聞き取り調査と第一次資料収集を行うことができ、当初の目的をほぼ果たしていると考える。ただしその成果の一端を研究論文というかたちで公表するにいまだ至っておらず、収集した情報や教育実践資料、また各実践者の個人史背景をふくめた各方面からの教育実践研究の深め方を検討とするなど、残された作業、あるいは新たに見出された未着手の論点が、来年度の課題として指摘される。

今後の研究の推進方策

最終年度の来年度においては、各種の研究集会等への参加による生活綴方実践の実態把握と実践報告資料等の収集、複数の実践者への聞き取り調査と第一次資料収集を、引き続き行うとともに、その調査・研究の成果の一端を具体的に公表すべく、学会発表や研究論文等での発表をめざすとともに、教育実践研究を深めるの研究方法など新たに見出された未着手の論点について考察を進めていきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 大会報告「第20分科会」2015

    • 著者名/発表者名
      今野日出晴・土屋直人
    • 雑誌名

      『歴史地理教育』(歴史教育者協議会編)

      巻: 842 ページ: 70-71

  • [学会発表] 生活綴方と社会科・公民教育―3・11震災後、公民教育(史)を問い直すために―2015

    • 著者名/発表者名
      土屋直人
    • 学会等名
      日本公民教育学会
    • 発表場所
      高千穂大学(東京都杉並区)
    • 年月日
      2015-06-13

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公開日: 2017-01-06  

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