新たな専門分野「大学教授学」が欧州で確立されつつあることが,次のことから明らかになった.専門分野の要件としての①内容・方法の体系化,②専門家集団の組織化について,①学問上の一定の理論に基づく体系化された知識と方法を備えており,②大学内では専門部局としてセンターや学科などを,大学外では専門家集団としてのネットワーク型もしくは大学間連携型の組織を構成し,大学教育に関する研究開発と教育活動を行っている.主な特徴として,研究では,「教授学習のスカラーシップ」にもとづいた実践に関する実証的な方法が開発されている.一方,大学教員対象の教育活動では,大学におけるティーチングの専門職能開発が重視されている.
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