研究課題/領域番号 |
26381020
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
中井 俊樹 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 教授 (30303598)
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研究分担者 |
中島 英博 名古屋大学, 高等教育研究センター, 准教授 (20345862)
久保田 祐歌 三重大学, 地域人材教育開発機構, 講師 (70527655)
清水 栄子 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 講師 (10760275)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | カリキュラム / アクティブラーニング / 学生による研究体験 / 大学教育 / チュートリアル教育 / 初年次教育教材 |
研究実績の概要 |
欧米の大学では、学生の研究活動という観点から、大学のカリキュラムや授業を捉え直し、学士課程教育における学生の研究体験(Undergraduate Research)を促進する方策がとられている。本研究では、欧米の大学で実施される研究志向型カリキュラムを踏まえて、日本の大学において有効な研究志向型カリキュラムの理念と方策を明らかにすることを目指している。2016年度に行った研究成果は以下の通りである。 研究志向型カリキュラムの比較として、英国のチュートリアル教育の日本における有効性の検討に取り組んだ。英国の研究大学では知的能力の訓練としてチュートリアルを重視し、カリキュラムに占める比重が大きい。また、学生の進み具合を把握する効率的な方法であり、落第者をほとんど出さない。本研究ではチュートリアル教育を成立させる諸条件を整理し、日本の研究大学においてその有効性を検討するアクションリサーチに取り組んだ。その結果、日本の大学においても特に学生の思考力や表現力の育成において効果的な教育方法であることを確認した。 また、研究志向型カリキュラムにおいて研究的要素を教育活動のうちに導入する際の手法と対応する学修成果について文献調査を行うと共に、研究志向型教育を学部生対象の授業で行う教員に対する聞き取り調査を行った。研究プロジェクトを導入した授業では、体験による研究プロセスの理解だけでなく、批判的思考力や書く能力の向上、インタビューや統計分析のスキルなどの学修成果が到達目標とされ、学問分野による形態の相違が明らかとなった。
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