本研究の目的は、ジョン・デューイの反省的美的探究理論の特徴を解明することによって、その理論に基づいて実践されたシカゴ大学附属実験室学校での実践を分析し、そこから得られる提案に基づいて、現在の教育改革や学校改革に与えることができる教育的な示唆を検討することである。そのため、第一に、デューイの「反省的美的」探究理論の想像的・協働的・美的な特徴を考察することにより、実験室学校におけるカリキュラムや実践活動の分析を行なった。第二に、反省的探究のプロセスで展開される想像力、協働性、美的完結性によって育成される汎用性や転移可能性の特徴を分析して、現在進められている教育改革への示唆を検討した。
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