本年度は、昭和戦前期農村の小学校における学校教育と社会教育の接続について、郷土教育に関する近年の先行研究を検討し、先駆的実践校の1つであった鳥取県上灘小学校について調査を進め、基本的文献や資料の収集をした。収集資料の分析を通して、当時の農村教師の郷土教育観と比較しながら同校の校長であった峰地光重の郷土教育論について検討を行った。 小学校における郷土教育実践を支えた背景にも着目し、師範学校における郷土教育の取り組みについても検討を進めた。具体的には、昭和戦前期郷土教育運動の発端の1つと言われる郷土研究施設費による郷土研究室経営とそこに保管された資料群について調査を行った。
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