本研究では、結婚移住女性のエンパワメントにつながる第二言語教育について実証的に研究するため、韓国「移住女性人権センター」が作成した教材『人権を主題に学ぶ韓国語』を対象に、批判的教育学の観点から教材分析を行った。また教材作成に至る背景・企画意図・実践上の課題や展開について、同センター代表・監修者・作成担当者に対するインタビュー調査を行い、同教材の意義・課題・可能性を明らかにした。 さらに、政府女性家族部と国立国語院が作成した『女性結婚移民者と共に行う韓国語』との比較分析を行い、同教材における韓国文化への同化を迫る内容や、家父長制の影響、ジェンダー的な課題など隠れたカリキュラムを明らかにした。
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