本研究は,入学時の戸惑いや学び,幼小接続期の配慮,保育者養成での幼小連携の授業を検討した。5歳児と1年生の事例から,戸惑い,学び,教師対応を取り上げた。教師の1年生への対応は指示的関わりが多く,個別対応では非指示的関わりも見られた。保育士,学童指導員,1年教師のインタビューから,幼小連携は進んだが,学童保育との連携は不十分で,特別支援は連携を推進した。保育者養成のシラバスを分析し,幼小連携の授業は短大四大の2/3で開講されていた。育ちと学びをつなぐため,園学校の連携・研修,接続期カリキュラム,保護者との連携,地方自治体の支援,養成校との協働,学童保育との連携を組み込んだシステムが必要である。
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