研究課題
平成26年度は、関係する先行研究に関する文献・論考等の収集・読解を進める一方で、研究協力者の支援を得つつ、全学マネジメント及び学長リーダーシップの状況並びに両者の関連等を実態把握・分析するためのアンケート調査の準備を行った。先行研究レビューとしては、大学のマネジメントやリーダーシップ、あるいはそれと対になる組織文化(E. Schein)等に関する文献の読解を進めた。その中には、大学及びその他の組織におけるマネジメント/リーダーシップについての分析枠組み、調査手法等の方法論に関するものが含まれる。それらはアンケート調査の基礎となる予定である。他方、先行研究等の把握やアンケート調査準備と並行して、国内の大学及びその他の施設への訪問や関連する研究会への参加、他の研究者との意見交換等を通じて、関連する情報の収集や知見の拡大、方法論の深化等に努めた。また、平成27年3月にはフランス及びスペインへの調査を行った(使用言語はそれぞれ仏語、西語)。フランスでは、2007年に大学の自由と責任に関する法律(LRU)が制定されて大学の自律性学拡大し、全学マネジメントや学長リーダーシップが重要視されてきたが、2013年の法改正(高等教育・研究法の制定)で、その見直しが図られたところである。また、大学の統合や大学の連合体である大学・高等教育機関共同体(COMUE)の設置が進んで、マネジメントに関して新たな状況が認められることから、そのような点を中心として、訪問調査、高等教育研究者との交流等を進め情報収集等に努めた。訪問地は、パリ及びその周辺、ストラスブール、ナンシーである。また、スペインは、地方分権が進む中で高等教育政策が大きく変った点で興味を引く国である。今回はマドリッドを訪問し、研究者からその状況について聴取し、資料を入手した。また、大学運営のコンサルタント業務を行う財団を訪問し、本研究課題に関するインタビューを行った。
2: おおむね順調に進展している
先行研究の読解や国内外の調査を行うことによって、大学マネジメントや学長リーダーシップについての理論的枠組の一定の整理を行うことができ、また、それらの実態や課題等をある程度明らかにすることができた。また、調査の枠組みや方法論等についての検討も行い、アンケート調査の調査票の概念設計等が図られたことから、次年度以降に実施する目処が立った。欧州への調査を行って最新の情報を得ることが出来、日本の状況と照らし合わせて、比較対照しつつ検討することが出来た。また、雑誌等への出版や学会等での報告もそれぞれ複数回行うことができた。
26年度に引き続いて先行研究等の読解を進めるとともに、国内外の大学訪問調査や研究会への参加を通じて情報収集や意見交換に努める。また、アンケート調査の調査票を完成させ、プレテストを経て実施し、結果を入力し、可能であればその分析を行う。訪問調査やアンケート調査の結果については、研究会で適宜報告を行うとともに、出版に向けての準備を行う。
主たる理由は、3月に実施した海外調査の帰国が4月になったことから、その支払が翌年度になったことである。
繰越額については、概ね上記海外調査の旅費に充当する。
このサイトは、日本語のほか英語・仏語でも開設している。
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)
広島大学高等教育研究開発センター戦略的研究プロジェクトシリーズ
巻: IX ページ: 31-50
大学教育学会誌
巻: 36(1) ページ: 53-58
大学論集
巻: 46 ページ: 91-106
http://home.hiroshima-u.ac.jp/oba/