研究課題/領域番号 |
26381081
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
林 透 山口大学, 大学教育機構, 准教授 (20582951)
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研究分担者 |
深野 政之 大阪府立大学, 高等教育推進機構, 准教授 (40552758)
山崎 慎一 桜美林大学, グローバル高等教育研究所, 助手 (10636674)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 大学組織研究 / 組織開発 / FD・SD / 学生参画 / 大学マネジメント人材 |
研究実績の概要 |
多様化する社会情勢の中で、営利組織・非営利組織を問わず、ステークホルダーの意見を取り入れたマネジメントスタイルが指向されている。また、組織学習論の観点から、疲弊した縦割り型業務管理を刷新し、横断的なコミュニケーション促進の場の創出が改めて注目されている。組織経営の大きな変革期において、大学の組織開発(OD)やその担い手をテーマとした研究は、我が国では稀有である。 平成27年度では、前年度に行った教職学協働の事例や新たなマネジメント人材の可能性を探求する基礎的調査の成果について、口頭発表や論文発表を行うことができた。これらの成果発表を通して、「日本の大学における教職学協働の事例研究及びその関係性の調査分析」や「日本の大学における新たなマネジメント人材の能力分析」について、引き続き、情報収集等を進めることができ、今後の研究成果に活かす予定である。 また、大学における組織開発(OD)の日米比較に関するアンケート設計において、米国のFD研究者との共同プロジェクトを形成し、米国で実施されたFD実態調査アンケート項目を基に、日本でのFD実態調査アンケート設計を行うことができた。平成27年度中に、全国公私立大学のFD組織責任者あてにアンケート調査を実施し、47.2%という高い回答率を得ることができた。今後の調査結果の分析を通して、日本のFD活動の実態を明らかにし、教学マネジメントにおける組織開発(OD)の観点から検証を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度において、当初の研究計画どおり、日米比較を目的としたFD実態調査アンケートを実施することができ、かつ、回答率も順調であった。また、前年度の研究成果発表を積極的に行うことができ、本研究は概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策については、当初の研究計画に従い、日本の大学における組織開発(OD)の事例及び担い手に関する調査研究をフォローしつつ、日米比較を想定したアンケート調査の実施を通して、日本のFD活動実態を明らかにするとともに、日米比較による大学における組織開発(OD)の担い手の具体的な在り方、組織開発(OD)における具体的な事象について分析し、明らかにする。 国内外の学会等での研究成果報告、関係者からの専門的な指導助言を踏まえながら、研究成果に関する最終まとめを行い、報告書として公表する予定である。これらの調査研究、プログラム企画実践を通して、日本の大学における組織開発(OD)の手法や担い手の探求について研究成果をまとめ、新たな提言を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度に予定していた実地調査等において、一部効率的に行ったことにより、次年度使用額が生じたものである。
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度にあたる平成28年度では、今回生じた次年度使用額について、研究成果発表及び報告書作成等に有効に利用する予定である。
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