公共職業訓練が日本的人材育成システムにおける果たしている役割は、第1に地域の産業、中小零細企業に有意な人材を供給していることである。第2に新規高卒者の進学先のひとつであり、若者のものづくり教育機関のひとつになっていることである。第3に経済的困窮者にとって雇用のセーフティネットになっていることである。公共職業訓練が果たしている社会的役割は極めて大きいものがあるが、その一方で、公共職業訓練、なかでも養成訓練である学卒者訓練は離職者訓練や在職者訓練に比してますますの縮小・減少を余儀なくされている現状を明らかにした。
|