研究課題/領域番号 |
26381098
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研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
石井 正子 昭和女子大学, 生活機構研究科, 准教授 (20449094)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 学会発表 / 質問紙調査 / インタビュー調査 / インシデントプロセ法 |
研究実績の概要 |
平成27年度に行ったワークショップにおける研究成果をまとめ、日本発達心理学会第27回大会(平成28年5月30日北海道大学)、並びに日本乳幼児教育学会第26回大会(平成28年11月27日神戸女子大学)において研究発表を行った。ここまでの成果は、インシデントプロセス法が保育者主体の研修の方法として有効な手段であるということを実践的に明らかにしたことであり、保育者のエンパワメント効果が期待できるというものである。学会では、インクルーシブ保育、あるいはエンパワメントに関心、興味を持つ多くの研究者と活発なやり取りを行うことが出来た。また、インシデントプロセス法について多くの質問を受け、特別支援教育担当者の研修会ではポピュラーなインシデントプロセス法が、今後保育者の研修の場にも活用できる有効な方法であることが示唆された。 平成28年9月3日には、これまでの研究成果をもとに、文部科学省大学間連携共同教育推進事業「大学間発達障害支援ネットワークの構築と幼保専門職業人の養成」平成28年度フォーラムにおいて「インクルーシブ保育と保育者の専門性-コンサルテーションからエンパワメントへ-」というテーマで、講演を行った。 平成28年9月下旬までに、保育者対象に行った質問紙調査のデータ入力を終了した。入力したデータの分析については、まだ完了していない。平成28年8月に、ワークショップに参加した後に、自らインシデントプロセス法による研修会のファシリテーターを務めた保育者と、そのワークショップに参加していた保育者2名を対象とした振り返りについてのインタビュー調査を実施した。インタビューは、それぞれ1時間程度行い、ファシリテーターを務めた保育者に対するインタビューの内容は、テープ起こしをして、文字データを分析した。この結果を日本発達心理学会第28回大会(平成29年3月27日広島国際会議場)で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成27年度までの研究の進捗状況がやや遅れていたのに加えて、平成28年11月以降、研究者の個人的事情により、遅れを取り戻すことが困難となった。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年7月を目途に、すでに入力が済んでいる質問紙調査のデータの分析を進める。また、インタビューデータのうち、まだ分析のすんでいない2名分のデータについて文字おこしをし、分析を行う。 平成29年8月中にインシデントプロセス法によるワークショップ発表者に、その後の保育に、研修成果がどのような影響を与えているかについてのインタビュー調査を行ない、エンパワメントプログラムの効果の持続性についてアセスメントする。 平成29年10月以降は、これまで行った研究のまとめと論文執筆を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度中に質問紙調査の自由記述並びに、インタビュ―調査の分析にプロトコル分析ソフトを購入する予定であったが、分析の進捗が遅れたため、ソフトの購入を見合わせた。 海外での学会発表を申し込む予定であったが、申し込み時期である平成28年11月~平成29年2月に、個人的事情により発表申し込み原稿作成のための時間の確保が困難になり、発表を見合わせた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成28年度中にできなかった自由記述並びに、インタビューデータの分析に使用せするためにプロトコルの分析ソフトを購入する予定である。ワークショップ参加者のポストインタビューを行うにあたって、調査協力者への謝礼、交通費、が必要である。インタビューデータの文字起こしを業者に依頼するための費用が必要である。研究の成果がまとめられたら、配布資料を作成し、研究協力者を中心に配布予定である。
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