保育の質向上には保育者の資質向上が不可欠であるが、保育者の早期離職率は高く、専門性を高めるという状況にはない。そこで1)養成段階から現職への接続、2)「保育者になる」から「保育者である」というアイデンティティ形成、3)現職教育における成長支援システムについて検討した。養成段階ではプレ保育者としての自己評価は高いがファーストステージ(1-3年)では「保育者である」という意識が獲得できずクライシスを経験する。養成からキャリアパスを意識し「クライシスの構え」を形成すること、メンター制を導入することが効果的である。また成長意欲を支えるために「子どもの成長」への振り返りの機会を設けることが有効である。
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