研究実績の概要 |
本研究の最終年度となった平成28年度には、まず6月11~12日に大学教育学会第38回大会(立命館大学)で、研究代表者の吉良直(東洋大学)が「米国研究大学における学習評価能力養成を目指す大学教員準備プログラムの展開」と題してアメリカの将来の大学教員準備(PFF)の最新の動向について発表した。また、研究分担者の栗田佳代子と吉田塁(東京大学)が東京大学で実施している日本版PFFに当たるFFP(プレFDプログラム)について共同発表した。そして、8月28日から9月5日の期間に、研究代表者の吉良が訪米調査を実施し、ミシガン州イーストランシング市のミシガン州立大学、そして首都ワシントンの全米科学財団等を訪問し、PFFの最新動向に関して情報収集を行った。 さらに、研究代表者と研究分担者の3人で、本研究から日本への示唆を導き出すため、アメリカのPFFプログラムと日本のプレFDプログラムに関する研究会を7回開催し(5/11, 6/15, 7/13, 10/11, 11/22, 12/14, 1/24)、最終的にはアメリカの研究大学の大学教育センターによる大学院生のティーチング・ポートフォリオ作成支援に関するアンケート調査を実施した。その共同研究の成果は、2017年3月19~20日に第23回大学教育研究フォーラム(京都大学)で発表した。 3年間の本研究では、アメリカの研究大学において最新のPFFプログラムの動向に関する情報収集を行い日本への示唆を導き出すことを目的とした。最新のPFFプログラムは、大学教員を目指す大学院生の学習評価能力の養成に主眼に置いていることがわかり、訪問した3大学における実践に関して情報収集を行った。日本への示唆に関しては、東京大学で実際にFFPを実施している研究分担者とともに日米比較の視点から現状を分析したが、研究成果の詳細は研究成果報告書にまとめることとする。
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