本研究は、「都市と農村の教育を均衡的・一体化的に推進する教育政策」(「教育一体化」)について、義務教育の格差是正の観点から、主に実証的方法によって解明しようとした。3年間に亘る研究の成果は計5本の報告書を作成し公表した。主要な研究成果は次の通りである。第一に、多様な方法で展開されている「教育一体化」に関する先行研究を整理したこと。第二に、「教育集団方式」による「教育一体化」の理念、しくみ及び方法を具体的に明らかにしたこと。第三に、「教育一体化」における教師の交流のしくみや、交流実施に対する教師の認識及び課題を明らかにしたこと。第四に、農村学校の統廃合などの変化に関する具体的事例を示したこと。
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