平成29年度は昨年度までに行った調査内容を整理、吟味し、平成28年度に実施した日本とスイスの教員養成課程の学生を対象とした質問誌調査の分析を行い、その結果について、平成29年6月25日に東京大学で行われた日本比較教育学会第53回大会において A comparative study on intercultural competencies of Swiss and Japanese studentsというテーマで発表した。 また、ジュネーブ大学心理学・教育学部のAbdeljalil Akkari教授を招へいし、第8回大阪教育大学国際センターシンポジウム「グローバルシティズンシップと多文化教育」を平成29年11月23日に開催し、スイスと日本の言語的・文化的に多様な子どもに対応した教育について議論を深めた。 教師教育については、平成29年6月に筑波大学で開催された日本国際理解教育学会第27回研究大会において「多文化に開かれた学校開発ーチューリッヒの事例からー」という題目で研究成果を発表した。さらに、ジュネーブ大学とチューリッヒ教育大学のカリキュラムについて、子どもの言語的・文化的多様性に関するものを分析し、その成果を平成29年12月17日に実施された文部科学省委託事業「外国人児童生徒等教育を担う教員の養成・研修モデルプログラム開発事業」第6回調査研究部会会議において発表し、多文化に開かれた教員養成や教師教育のカリキュラム、学校現場との連携の在り方や、子どもの多様性が増している日本の教育現場への示唆を検討した。 以上の成果発表を行うとともに、平成30年3月にはジュネーブ大学を訪問し調査結果の共有を行うとともに、今後の共同研究について検討した。
|