本研究では、駐在員家庭、国際結婚家庭、在日外国人家庭のみならず、一般の日本人家庭にも国際バカロレア(IB)が選ばれていることを明らかにした。学校管理職は、IBの利点として、新しい教育観に基づいた主体的能力を身に付け、高等教育の選択肢を国内外に広げることを挙げていた。IB生は、少人数での双方向的な学びに満足していたものの、大学進学への制約や他の生徒との距離に遺憾の意を表する生徒もいた。 もっか、IB校は増加しており、国公立のIB校もあらわれている。とはいえ、学校や家庭への経済的負担は大きい。また、国際教育と国民教育との関係や、IB生と一般生徒の連帯感、国際的な競争に関するリスクも存在している。
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