書字随伴型学習およびそれを支援する書字随伴型授業が日本の学習・教育文化の特徴であることを、日本、アメリカ、イタリア、スロベニアの数学の授業分析により明らかにした。学級活動の話し合い活動には、「出し合う」「比べ合う」「まとめる」の3つの段階があるが、このうち、「比べ合う」の段階を理論的に研究した先行研究がほとんどなく、実践でも「出し合う」との差異がないものや、安易な多数決として「まとめる」の一部となっていることが判明した。「比べ合う」の理論的基盤として比較教育学の理論を援用すること、そして、それを踏まえて黒板やノートを使った文字を介した「比べ合う」活動の在り方を検討することの方向性が見えてきた。
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