ケニアとセネガルにおいて、社会関係資本と学校運営との関わり方を動態的に捉え、経年的にその関係を追跡した。研究成果としては、同地域の学校運営は、既存の先行研究により提示されている「サービス提供者」と「受益者」に構築されるアカウンタビリティを軸にした関係ではなく、共に働くというコミュニティにおける「協働意識」によって機能しており、その動機や形態は必ずしも学習成果とは直接的には関連していないことが判明した。また、ジェンダーによる社会関係資本の違い、生徒のジェンダーによる質的な学校経験および人生の選択肢と学校教育の位置付けの違い、さらにそれらの違いの経緯やその個人差に注目する必要性が認められた。
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