本研究においては現代社会における大学生の卒業後のキャリア展望とジェンダー意識との関係を実証的に明らかにし、その実態との関連で大学におけるキャリア支援のあり方を考察することを目的として調査・分析を行った。 分析の結果、質問紙調査からは、女子学生の卒業後のライフコース展望は、近年になるにつれて、仕事志向が大きく減少し、家庭志向が上昇する動きがみられた。その理由を明らかにするためにヒアリング調査を分析した結果、①家庭における親の影響、②仕事との両立不安、③伝統的な男性役割の容認、④男性の育児参加への不信感といった意識が浮き彫りとなった。
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