研究課題/領域番号 |
26381157
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
堀江 未来 立命館大学, 国際教育推進機構, 准教授 (70377761)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 国際教育 / 高等教育 / 国際研究者交流 / 多国籍 / 東アジア |
研究実績の概要 |
1. 国際教育を通じての学びと成長に関する理論的枠組みについて、異文化間感受性の発達や多文化共修環境での学びを中心に検討した。あわせて、本研究の後半において「グローバル人材」力の測定ツールの一つであるIDI: Intercultural Development Inventoryの使用資格を取得した。さらに、国際教育を通じての学習効果やキャリア展開との連動に関する実証研究や実践研究についても広く検討した。 2. 日本の高等教育国際化政策について、1980年代からこれまでの動向をまとめ、EU議会のプロジェクトのほか、イタリア・チェコ・アイルランド・アメリカ・台湾・韓国等で発表し、関連研究者と意見交換を行った。またその中で、東アジア連携や域内学生交流に関する部分についても重点的に議論することができ、今後韓国・台湾の国際教育展開を議論する上での重要なヒントを得た。 3. 日本・韓国・台湾における国際教育に対する学生の意識調査について、まず台湾の大学生を対象にアンケート調査を行った。今回収集したデータを分析・発表したのち、日本、韓国でのデータ収集を進め、比較分析につなげる。 4. 日中韓キャンパス・アジアの政策展開を分析するとともに、立命館大学におけるプログラム事例について分析した。また、参加者の異文化間能力に関する成長を中心に3度にわたってデータを収集し、分析をすすめている。一部の結果について、アイルランド・韓国で口頭発表し、関係研究者からフィードバックを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日本・台湾・韓国における大学生の国際教育に対する意識調査について、3カ国・地域でのデータ収集を完了させる予定だったが、現状では台湾でのデータ収集が終了したところである。この理由は、多文化共修環境での理論的枠組みの検討を予定よりも丁寧に行ったこと、そして日本で展開している国際教育政策に関する海外での情報発信を重点的に行い、各地でフィードバックを得ることを重視したためである。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、当初の研究計画に示したとおり、日本・台湾・韓国それぞれの地域における研究者との連携のもと国際教育に関する政策展開について分析を進めるとともに、各地での学生に関するデータ収集を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2014年度は学外研究期間であり、海外の研究拠点を移動しながら過ごしたため、紙媒体での図書の購入を控えた。
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次年度使用額の使用計画 |
・平成26年度に開始したパイロット調査を継続し、日本・韓国・台湾の対象校においてデータ収集及び分析を進める。この時点での成果を主に英語でまとめ、EAIE(European Association of International educators) や AP AIE(Asia-Pacific Association of International Educators)等国際教育関連協議会や日本異文化教育学会等で発表し、各国の同分野研究者からのフィードバックを得る。 ・東アジア諸国を中心に、各国の大学の国際化政策の最新動向について文献及びインタビュー調査を進める。
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