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2014 年度 実施状況報告書

算数科における問題解決的な学習の日常化に関する教師教育の視点からの研究

研究課題

研究課題/領域番号 26381169
研究機関北海道教育大学

研究代表者

早勢 裕明  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (80611201)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード問題解決 / 日常の授業
研究実績の概要

第1年次については,文献研究と若手教員の意識調査,10の授業参観と研究協議を行い,「問題解決的な学習」の日常化に向けた,小学校教員の不安や授業の成否を分ける瞬間と要因について分析,考察を進めてきた。
研究計画の項目について,次の通りの状況である。
1.数学教育学,論理学等の文献研究から「問題解決的な学習」のよさや日常化の手立てを検討することについては,我が国で出版されている算数科教科書や算数の授業実践に関する図書を分析し,「問題解決的な学習」の日常化への示唆を探り,若手教員等の「問題解決的な学習」での授業に踏み切る不安を探り,教科書の活用を含めた25の実践事例を作成した。
2.小学校教員の算数科における「問題解決的な学習」のとらえ,「問題解決的な学習」のどこに難しさや不安を抱くかを調査研究から明らかにすることについては,北海道全域の小学校にアンケート調査を行い,「問題解決的な学習」に対する教師の意識について集計した。この結果を踏まえ,具体的な授業づくりのポイントについて,研究協力者とともに授業ビデオを視聴し,分析を行った。
3.研究協力校等の授業の分析から「問題解決的な学習」による授業の成否を分ける瞬間や要因,指導の困難さや不安を克服する手立てをについて考察することについては,研究協力校の授業をビデオ撮影し,研究協力者と共に分析した。また,筑波大学附属小学校の授業を研究協力者とともに3月に参観,協議し,北海道における研究協力校の授業と比較検討,成否を分ける瞬間に着目して,教師の困難と感じる箇所や不安の要因等を研究メンバーで考察した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

アンケートの実施と分析に基づき,授業観察を通して,問題解決の授業に不安を抱く指導段階や教師の働きかけの場面について,概ね洗い出すことができたことから,より分析的な考察を行う段階に移ることができる。
また,問題解決の授業の日常化に向けて,教科書の活用の仕方に悩みを抱く教員への支援として,初年度に25の実践事例をまとめることができた。

今後の研究の推進方策

今後は,研究計画の次の項目について研究を進める。
2.小学校教員の算数科における「問題解決的な学習」の捉え,「問題解決的な学習」のどこに難しさや不安を抱くかを調査研究から明らかにすることについて,北海道全域の小学校に対するアンケート調査結果を分析し,「問題解決的な学習」に対する教師の意識(誤解や困難さ,不安要因)を考察するるとともに,日常的な学校訪問等を通して算数の授業参観と指導助言に当たっている北海道の14教育局の義務教育指導班主査及び指導主事にインタビューし,算数科の授業における現状と課題を考察しアンケート調査結果と比較・分析するなど,算数科の授業における教師教育上の視点を明らかにする。
3.研究協力校の授業の詳細な分析から「成否を分けた瞬間」を明らかにすることについて,授業をビデオ撮影し,研究協力者とともにストップモーションによる授業分析を行い,「成否を分けた瞬間」を明らかにするとともに,研究協力者による授業,研究協力校の授業を同単元同時間の授業でカンファレンスをし,成否を分ける瞬間を明確にするとともに,困難さや不安に対する手立ての素案を作成する。
また,研究協力校の授業の指導案検討を模擬授業の形態で行い,本番の授業との変化を比較,分析することを通して,教師の困難と感じる箇所や不安の要因等を探る。その際,授業参観者はiPadアプリ「Lesson Note」を活用して授業記録を取り,参観者の客観的な指摘と授業者の内なる声を出し合い,「授業の成否を分けた瞬間」を明らかにする。

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公開日: 2016-05-27  

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