大阪万博期の現代美術は、1960年以後の新しい芸術家たちによって、メディア、操作、行為、概念、プロジェクトなどに関わり、平面・立体のジャンルを超える様相を示した。その主題は、輝かしい未来社会・都市を想像させ、博労小学校の図画作品に影響を与えている。一方で、現代美術は予期せぬ機械システムの暴走、環境問題等、現実と近未来への批判的な主題を提示した。大阪万博は同様に、開発・技術革新と,持続可能性という対峙する課題に直面していた。これら異なる態度の主題が美術教育内容に反映される場合、子どもたちは「自己内主題」の創出力と、解決・実現のための「構想力」という汎用的資質・能力を必要とすることが見出された。
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