研究課題
本研究の目的は,中学校数学科において証明をよむことについての学習指導法の開発である。本研究は3年間に渡り実施し,平成28年度は最終年度にあたる。本年度は以下の2点について研究を展開し,成果を得た。●学習指導法の改訂による効果の検証に基づく,更なる改善点の特定前年度までの成果である単元全体の学習指導案と各授業の学習指導の重点をまとめた単元の学習指導の骨子に基づき,中学校第1学年の小単元「基本的な作図」及び中学校第2学年の小単元「文字式の利用」を中心に改訂版学習指導法を反映させた授業をデザインした。そして,公立学校及び国立大学法人教育学部附属学校における授業実践における効果の検証を行った。結果,例えば,小単元「基本的な作図」における学習指導法として,以下の4点「前提を明確にする場の設定」,「証明の構成要素の特徴付け方の考案および証明の構成要素を顕在化する場の設定」,「証明を評価・改善する場の設定」,「証明の構成要素の新たな用い方の推奨」が得られた。●学習指導法(最終版)の開発中学校第1学年の小単元「基本的な作図」を中心に,4点から成る学習指導法を得るとともに,中学校第2学年の小単元「文字式の利用」についてもその援用可能性を確認することができた。なお,領域「図形」あるいは領域「数と式」での他学年の単元における学習指導法への援用可能性については,検討・吟味を継続中である。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 謝辞記載あり 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
日本数学教育学会 第4回春期研究大会論文集
巻: - ページ: 163 - 166
Proceedings of the 13th International Congress on Mathematical Education
巻: - ページ: -
http://hdl.handle.net/10091/00019449