研究課題/領域番号 |
26381202
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研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
谷口 義昭 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (50240859)
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研究分担者 |
薮 哲郎 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (20254435)
箕作 和彦 奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (50613709)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 建築・構造技術 / ロボット / 制御技術 / 教材・教具 / 教科書 / 五重塔 / ライントレース型ロボット / 二足歩行型ロボット |
研究実績の概要 |
中学校技術・家庭の技術分野において、新しい教育内容として①建築・構造技術、②ロボット・制御技術を提案し、開発した教材・教具および授業を展開する教科書を作成した。教材・教具と教科書を使用して奈良教育大学附属中学校の技術・家庭の授業で実践し、生徒から新しい2つの教育内容について評価を受けた。 建築・構造技術では、プラスチィックブロック教材を用いて建築の基本構造であるトラス、ラーメンおよび壁工法を理解するためにモデルを製作させ、強度の向上に効果があることを実体験させた。作成した教科書で構造を工夫した実際の建築方法や建築事例について解説を加え、建築・構造技術について理解させた。また応用技術として、アーチ構造のモデルを作成させ、実際に生徒が搭乗しても破壊しないことを実体験させた。さらに、地震、台風などの動的荷重の対策として柔構造に注目し、五重塔のモデルを作成させ、心柱の有無や部材の接合によって転倒および破壊に著しい差があることを理解させた。研究授業を通して、生徒は構造・強度技術を理解し、学習の意義を指摘していたため、中学校技術・家庭の技術分野に建築や構造技術の学習を導入する必要性を立証できた。 ロボット・制御技術では、作成した教科書に基づきライントレース型ロボットと二足歩行型ロボットを製作させた。2つの型のロボットを短時間で、容易に変形できる機構を考案した。ライントレース型ロボットでは、光センサーから得られた情報を計測し、進行方向を制御する技術を学習した。本実験によって日常生活に用いる家庭機器の仕組みの理解につながった。計測・制御技術を発展させた二足歩行型ロボットにおいて、ロボットが直立するための因子、歩行するための開脚角度等を試行錯誤しながら計測し、数値をプログラムに入力させた。ロボット・制御技術の学習を通して、生徒は動く機構および計測制御技術の重要性を理解した。
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