本研究の目的は、俳句を用いた国際交流の授業を実際に行うことによって、その有用性を検討するところにある。その授業は、日本とカナダのそれぞれの小学校の教室において、次の三つの活動をもって行われた。1.俳句の創作 2.俳句の鑑賞 3.俳句の読みの比較。授業における発言や記述を分析した結果、双方の学習者に、俳句に関する豊かな学びとともに、異国の生活や文化に関する新たな発見が生じていることが確認された。また、授業後の感想では、双方の学習者のほぼ全員から楽しかったという反応が示された。これによって、ここで試みた俳句を用いた国際交流の指導法は有用であることが明らかになった。
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