「PISAショック」以降、我が国の「読解力」には、読解の知識・技能を実生活で直面する諸課題において活用できる力、つまり「知識・技能の活用力」が内包されるようになった。だが、全国の学校現場で展開されている古典の授業は、未だに「知識・技能の習得」に偏重している。その原因としては、習得した「知識・技能」を「活用」するような古典学習のモデルが開発されていないことが挙げられる。 本研究では、小学校・中学校教科書における古典の定番教材(小学校5年・6年:枕草子、中学校1年生:竹取物語、2年生:平家物語、3年生:枕草子)を取り上げ、その学習を通じて育成しうる「活用力」について明らかにした。
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