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2016 年度 実施状況報告書

「各教科等の学習に機能する読解力」育成カリキュラム及び授業実践モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26381246
研究機関国立教育政策研究所

研究代表者

水戸部 修治  国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (80431633)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード教育学 / カリキュラム開発 / 読解力 / 授業実践モデル / 国語科教育
研究実績の概要

平成27年度に引き続き、読解力育成カリキュラムと国語科「読むこと」授業実践モデル開発に向けて、ワーキンググループを開催し、検討を継続した。授業実践モデルを開発する際、最終的な指導の形式を提示するのでは、型にはまった実践を生むだけになったり、なぜそのような指導方法をとるのかが不明確になったりしがちであるという指摘を受けた。そこで、当該単元で育成を目指す資質・能力を明確にすることを基点とし、単元全体に課題解決の過程となる言語活動を位置付けることで、読む能力をより活用可能なものとして育成するという、単元構想のステップを明確にしてモデルを発信することとした。このモデルの試作を通して、複数の地域の授業実践者を中心として、授業実践を行っていただき、その有効性を確認することができた。
また読解力育成の基盤として、多様なテキストを読む過程を位置付ける実践モデルを提案した。前年度に重点的に開発した情報活用能力を育成する授業モデルをさらに精緻なものにし、情報を検索したり、集めた情報を整理したりするために必要な知識や技能を明らかにし、知識や技能と読むことの過程に即した思考力・判断力・表現力等を有機的に組み合わせて単元で育成を目指す資質・能力を明らかにすることができるようにした。
また、主に教科書教材と組み合わせて用いる多様な並行読書材についても、単元に応じて開発を行った。モデルの開発過程において、授業実践の協力者が単元を構想する際に、具体的にどのような本を選べばよいのかが分かりにくいといった評価をいただいたところである。そこで、代表的な教材を取り上げて、具体的にどのような作品や資料等を準備すればよいのかについて、イメージを持ちやすいようにしたものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成27年度までの成果を踏まえ、多様な授業実践モデルを開発することができた。具体的には、単元を構想する際のステップを明らかにし、そのステップを踏まえて構想した授業実践を蓄積しているところである。また、開発途中の段階ではあるが、複数の地域の授業実践者の協力を得て実践を行った結果、大きな効果があることも検証されている。
なお、この成果をさらに精査し、公表するところまでには至らなかった。この点については今後の課題とするところである。

今後の研究の推進方策

今後は、これまで執筆してきた論文や作成した資料等を整理した上で、研究のまとめとして仕上げていくことを目指す。また研究代表者が小学校教育関係者を対象として行う講演等においても、本研究の成果を踏まえて、読解力育成の具体的な在り方や実践の方向性などについても広く提案を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

授業実践モデルを作成したが、その構想のステップをより分かりやすく解説することに時間を要し、検証を深め成果を取りまとめるところまでには至らなかった。そのため、ワーキンググループ開催経費及び実践検証経費及び公表の経費について未使用額が生じたものである。

次年度使用額の使用計画

ワーキンググループ開催のための旅費@54,600円×6回=327,600円、実践検証のための旅費@46,800円×6回=280,800円、成果集約のための印刷製本費160,000円、事務用品等26,677円

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 読書人を育成する国語教育の在り方―児童の読書に関する能力の実態を踏まえた授業づくり―2016

    • 著者名/発表者名
      水戸部修治
    • 雑誌名

      国語科教育

      巻: 第80集 ページ: pp.12-14

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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