研究課題/領域番号 |
26381253
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
川原 誠司 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (80302438)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 精神的弾力性 / レジリエンス / 児童期中期 |
研究実績の概要 |
精神的弾力性の研究について、継続しているものを進展させ、学会発表3件(日本教育心理学会第57回総会;2015年8月/日本心理学会第79回大会;2015年9月/日本発達心理学会第27回大会;2016年4月)を行った。 これらの発表の中で、大学生の精神的弾力性の諸要素と児童期中期のころの大人からの働きかけとの関連性が示唆されたり、また、精神的弾力性の4つの要素に関する具体的な視点が収集された。 また、精神的弾力性を阻害する要素である特性不安を抱えると大人からの叱りことばを受け取りにくい危険性が示唆された。 精神的弾力性の文献について、継続的に和雑誌、和図書、洋雑誌、洋図書から幅広く収集し、講読・検討した。 さらに、発展的な研究として、児童期中期の子どもを担当する教員対象の調査用紙を開発した。これは対人認知様式であるRCRT(Role Construct Repertory Test)の形式を活かした調査用紙となっている。ならびに児童期中期を経た小学校高学年性対象の精神的弾力性のモデルの記述調査用紙の2つを開発し、実施に向けて進めている。 以上のような研究進捗や研究内容、各種情報について、公開のホームページを設けて、周知に努めた(http://danryoku.exblog.jp)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2年目の計画である質問紙実施について、質問紙の開発までは行ったが、実施がこれからの状態である。
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今後の研究の推進方策 |
学校現場の教員ならびに児童を対象とした調査研究となるので、実施時期については学校行事等の学校暦上の制約があるが、昨年度の持ち越しの調査については1学期中に実施する計画である。その結果を基にさらに大規模な調査を2学期に実施する予定である。 以上の結果を基に、3学期に実践研究を行う予定である。 さらに精神的弾力性についての教育的意義の啓発に関して、教育関係者や保護者等を対象にシンポジウムを実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
開発した調査の実施が繰り延べになってしまったので、その分の実施、分析、結果発表にまつわる備品・消耗品・謝金が持ち越しになってしまったのが大きな要因である。
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次年度使用額の使用計画 |
昨年度の持ち越しである質問紙調査を早急に実施していく(物品費や旅費や謝金)。それらの知見について、可能な学会発表手続きも行う(旅費等)。本年度は、それらの知見を基に参加観察等を経て(旅費)、実践的活動を行う(物品費やその他)。また、啓発のためのシンポジウムを開催する(謝金や旅費)。 以上の研究成果をホームページ等で公開する(その他)。
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