本研究では,日本国際理解教育学会が設定した学習領域「未来への選択」を手掛かりに,日韓の相互理解を目的とした歴史教育実践研究を分析・検討し,日韓の未来を選択する国際理解教育カリキュラムの開発の視点を導出した。研究の結果,次の3点をカリキュラム開発の視点として確認できた。1未来への選択の生成過程:未来と現在,過去の関係,生徒自身との関係2未来への選択と児童・生徒の発達:日韓の何を選択させるか。3未来への選択の学習活動:日韓の児童・生徒の対話。今後の研究課題として,児童・生徒と日本,韓国との関係を基軸にした東アジア全体を包含する具体的な学習プランを構想することを指摘した。
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