第一の研究テーマである、最適設計と自動加工を利用した打楽器制作のPBL教材開発については、遺伝的アルゴリズムによる位相最適化プログラムを開発し、基音と倍音が整数比化された楽器形状を算出した。また、NC旋盤による自動加工と組合せ、新たな打楽器を製作することに成功した。開発したPBL教材は、技術科教員養成の授業『技術学ゼミナールⅠ(機械)』において部分的に実践を試みたが、NCによる加工に長時間を要するため、改善の必要があることが明らかとなった。得られた打楽器を用いて、Williams症候群の患児とその家族を対象とした芸術プログラム(主催:日本女子大学・根津知佳子教授)で楽器製作ワークショップを開催した。得られた成果は、日本産業技術教育学会誌において発表し、掲載された審査論文は高く評価され、学会賞(論文賞)を受賞した。 第二の研究テーマである演示用教材の開発では、表計算ソフトウェアを用いた、はりの曲げ剛性最適化プログラムを開発し、リアルタイムで最適設計過程を表示できる教材を開発することに成功した。また、最適化された結果としてのはりを木材で製作し、データロガーを用いて最適化の結果を演示する実験方法も提示することができた。開発した最適設計演示教材を用いて、教員免許更新講習や理科系教員(CST)養成事業において実践し、受講者からの評価を受けた。さらに、日本産業技術教育学会誌において審査論文として発表した。
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