研究課題/領域番号 |
26381272
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
伊藤 裕康 香川大学, 教育学部, 教授 (70279074)
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研究分担者 |
伊藤 貴啓 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10223158)
植田 和也 香川大学, 教育学部, 准教授 (90363176)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 教員の学び続ける場の設定 / 中学校社会科地理学習における全国的な現状と課題 / 中学校社会科地理的分野の振興 / 「新たな学び」への実践的指導力を育成する教員研修 |
研究実績の概要 |
2018年度の研究実績は次の通りである。1.香川県中学校社会科教員へのアンケート調査と2017年度の浜松市での調査結果に、先行研究を踏まえ、中学校社会科地理学習の全国的な現状と課題を明らかにし、その振興策を提言した(伊藤・鈴木2018)。2.2018年6月の香川大学教育学部附属坂出中学校研究会にて「附坂中版 災害に強いまちづくり計画」を,県内外教員に授業公開した。公開授業は、香川県の若い教員の研修資料としてビデオ化された。同試みの概要は、関連学会で報告した(伊藤・山城2019)。 研究期間全体を通じた成果に、次のことを挙げる。1.最も指導が苦手であり,高校での必修化が決まったことから,地理学習の観点から「新たな学び」への実践的指導力を育成する社会科教員養成カリキュラムの基底を探り,地理教育の意義を明らかにした。2.教科化の道徳は,歴史的経緯や本質から社会科教員の役割が大きく、従来以上に各教科と道徳との関連も求められる。道徳教育の観点から「新たな学び」への実践的指導力を育成する社会科教員養成カリキュラムの基底を探り,道徳教育を批判的に踏まえた指導力を措定した。3.教科専門と教科教育の架橋・融合の観点から,「新たな学び」への実践的指導力を育成する社会科教員養成への考察を深めた。4.「新たな学び」への実践的指導力を育成する社会科教員養成と係わる課題として,社会科地域学習の困難性と中学校社会科地理学習の課題を抽出し,地域教材開発力の手立てを明確化するとともに,中学校社会科地理学習の振興策を提言した。5.物語論を踏まえ,NIEとESDを結合させたNIESD授業や水問題を基軸とする持続可能な社会形成のための社会科学習を開発した。 6.「新たな学び」への実践的指導力を育成する社会科教員養成カリキュラム開発を試み、お遍路文化のフィールドワーク授業や若年社会科教員対象の研修会を行なった。
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