研究課題/領域番号 |
26381278
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
吉田 浩之 群馬大学, 教育学部, 准教授 (30461198)
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研究分担者 |
来田 宣幸 京都工芸繊維大学, その他部局等, 准教授 (50452371)
原田 隆史 ビジネス・ブレークスルー大学, 経営学部, 教授 (70368588)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 部活動 / 学習目標 / 学習目標到達度尺度 / 中学校・高等学校 / 質問紙調査 / 部活動指導者育成 / 教員研修会 |
研究実績の概要 |
本研究において,中学生・高校生用の部活動の学習目標を抽出(部活動学習目標到達度評価尺度の作成)できたことから,その学習目標の達成に必要な学習内容・指導内容の抽出に向けて,部活動顧問教員による上述の本尺度を用いた教育実践・検討を三重県教育委員会と共同で行った. その成果を,免許更新講習「部活動教育の理論と実践」(琉球大学)と本研究の一環として実施した5回の研究会(東京で開催)に参加した顧問教員(各15都道府県,延べ260名)に発信した.同時に,その機会に顧問教員への研修を通じて指導者育成カリキュラム内容の検証も行った.その結果,本尺度の30の学習目標に関連する(学習目標の達成に効果が期待できる)学習内容・指導内容を実践的に整理することができ,部活動における顧問教員による学習指導内容を具体的にすることができた. さらに,中学校顧問教員よりニーズがみられた本尺度の小学校から中学校への移行に関連する有効活用に向けて,中学1年生用に特化した学習目標の抽出と,その小学生への適用について検討を試みた.その結果,本尺度の21の学習目標については,中学校1年生と小学校高学年生で共通にできる可能性を得ることができた. 以上の成果を学会発表(日本応用心理学会,日本体育学会・体育心理分野)および論文(身体運動文化論攷)で発信した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
中学生・高校生用の部活動の学習目標の抽出に加えて,顧問教員からニーズがあった小学校から中学校へのスムーズな移行を視野に入れた校種間の指導連携に,具体的な方法を示すことができる可能性を得ることができた(中学校1年生および小学生用の学習目標の抽出).そのことは,「教育活動としての部活動」の具体化の推進に向けて,校種間で連続性を視野に入れた指導者育成カリキュラム作成につながるものと考えている.
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今後の研究の推進方策 |
本研究において部活動学習目標到達度評価尺度を作成できたことにより,30の学習目標を抽出し,それに関連する学習内容・指導内容を,本尺度を用いた顧問教員の実践結果を検討し実証的に整理することができた.今後は,教育委員会との連携及び自主的研究会の開催を通じて,顧問教員を対象に指導者育成カリキュラム内容の実施と検証を進める.また,本尺度結果を入力すれば,チーム全体や生徒個々の結果が図表で視覚的に示されるITシステムを開発し,本尺度の実用性を高めていく.さらに,他尺度と関連を検討し,学習目標に影響を与える要因を具体的に見いだし,指導者育成カリキュラムの内容充実につなげていく。以上の成果を学会,論文,著書で発信する.
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