研究課題
1年間の延長を許可された最終年度は、大きく分けて2つのことを行った。1)研究成果のまとめの冊子編集:前年度の最後(3月)のアメリカ応用言語学会での発表内容も加え、これまでの研究成果を1冊の冊子にまとめた。第Ⅰ部は理論編で、本タイトル「医学部におけるリベラルアーツとしての言語教育カリキュラム研究」の学術的背景についてまとめた。第Ⅱ部は実践編として、開発したカリキュラムの概要及び、カリキュラムを構成する具体的授業プログラムの実践とデータ収集と分析してきた内容をまとめた。個別の研究については、各プログラムで要請しようとしている言語能力(読み、書き、聴く、話すの言語4技能の習得と、授業意欲、自己効力感のような情動的側面や、学習方略などの認知的側面、及びテストスコアなどの熟達度との関係について主に測定した。第Ⅲ部はこれらの個別の研究で明らかになったことを最終的な成果についてまとめた。2)医学英語テクストの編集:開発したカリキュラムは縦と横の連携をキーワードに「医学英語専門書読解」という授業プログラムが中核となっている。このプログラムは、英語教員と医学専門教員が協同で授業するプログラムで、1年から4年まで続いているプログラムである。授業で実際に使用した英文資料と解説書をまとめて1冊の「医学英語テキスト」を作成した。これは開発したカリキュラム内容(縦と横の連携のキーワード)を具現化した成果物になっている。このように理論と実践の融合という本研究の狙いを形として示した。
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自律した学習者を育てる言語養育の探究
巻: 94 ページ: 56-67