研究実績の概要 |
発達障害のある子どもたちが不登校等の二次障害になることを予防し,学校における支援体制を構築することを目的とした実証的研究であり,具体的には「アッケンバックの情緒や行動の包括的な質問紙を活用して親,教師,本人の三者の立場から多面的に情緒や行動を評価・分析し,心理行動特性を明らかにする」と共に,「発達障害のある子どもを対象に腕時計型小型高感度加速度センサーによる行動記録から生理学的状態とその変容を明らかにする」。そして,その結果を生かして「家族や医療,学校の連携のもと,本人のストレスマネージメント力を育成し,保護者に向けたインターネットによる二次障害の予防に関する情報提供を行う」など支援の在り方について実証的に検討することを目的とした。 調査や事例研究を行い,全国の病弱特別支援学校の発達障害のある児童生徒の二次障害の実態と教育課題を明らかにし,学会誌に掲載した。親用のCBCL,教師用のTRFと本人用のYSRを使用して,親,教師,本人の三者の立場から多面的に二次障害を評価し,その結果から支援のあり方を検討した。ADHDの子ども対象に腕時計型小型高感度加速度センサー(マイクロミニ型アクティブグラフ)を用いて行動記録をとり,覚醒時や睡眠時における身体活動量など生理学的にその実態を明らかにした。保護者の相談内容を修正版グランデット・セオリー・アプローチで分析し,保護者に向けたインターネットによる二次障害予防に関する情報をQ&A方式で「発達障害のある子どもの二次障害予防に関するQ&Aコーナー」を作成し発信した。
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