RTI(指導に対する反応)モデルにおける平仮名音読指導法において、第3段階の指導の対象となった2年生38人について縦断調査を行った。対象児の大部分が発達性ディスレクシアに該当したが、他の発達障害が合併するものや知的障害によるものも認められた。第3段階の指導により「改善」と判断された児童は7人(18%)であった。第3段階の指導は認知特性、行動特性に関わらず有効であり、改善が見込めるかどうかは診断と指導開始時点の音読能力から予測できる可能性が示唆された。注視点計測の結果から、2年時の指導だけでは改善は不十分であり、3年生以降も指導の継続が必要と考えられた。
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