フォトクロミック分子を導入した異方性金属ナノロッドの光応答性及びタンパク質を不斉源としたキラル金属ナノロッド組織体の創製について検討した。チオール基修飾光異性化分子を金属ナノロッドコロイド分散液に添加して光照射を行ったところ、ネットワーク状の組織体が確認された。これは光応答性を有する金属ナノロッド組織体が形成されたことを意味する。また、金属ナノロッドコロイド分散液へ天然不斉源の一種として働くタンパク質を添加した結果、大きな異方性因子を示すキラル組織体の構築が明らかとなった。以上より、光異性化分子導入や不斉分子との相互作用よってキラル金属ナノロッド組織体が創出できることが示唆された。
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