近年要求が増加している単一細胞操作の技術開発は,その実現により個々の細胞の振舞いに着目した研究が可能になり創薬や細胞工学の研究に新しい展開が期待できる.本研究では,垂直振動による液体定在波を利用してマイクロ流路を用いず細胞懸濁液中に細胞の収集パターンを形成させ,振動波形や周波数の制御により細胞の位置決めと操作および単一分離を併せて可能にする技術を開発した.また,半導体プロセスとスンプ法を用いてセルロイド基板上にマイクロレンズアレイを製作し,裏面よりコリメートされたレーザ光の照射により集光位置に粒子を停止させる細胞の輸送の制御方法について実験的に検討し,細胞輸送の制御に関する要素技術を実証した.
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