本研究では、プラズマプロセスを用いた新規Geナノ粒子膜堆積法を開発し、さらにGeナノ粒子膜を負極材に用いた高容量Liイオン電池を実証した。具体的には、スパッタ法を用いてGeナノ粒子を気相中で生成し、ガス流により基板へと輸送した。放電アルゴンガスに水素ガスを20%程度添加することにより、ナノ粒子構造はアモルファス構造から結晶構造へと変化し、膜全体の80%以上が結晶成分の結晶Geナノ粒子膜の堆積に成功した。この結晶Geナノ粒子膜を負極材としたLiイオン電池を試作し、初期容量として理論値に近い約1600 mAh/gを、また、充放電50サイクル後の容量として約600 mAh/gを得た。
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