Ⅲ-Ⅴ族半導体から構成されるワイヤー型フォノニック結晶のフォノン分散関係および変位場を計算するアルゴリズムの開発を行った。このアルゴリズムを用いると構成物質の対称性とワイヤー断面の対称性を考慮してモードごとに計算することができる。この手法を用いて、ウルツ鉱構造の結晶から構成されるGaN/AlNナノワイヤー超格子の分散関係を計算し、振動モードの特徴を明らかにした。計算結果に基づき、最近行われた実験結果の再解釈をおこなった。また、中空構造を有するナノワイヤーの分散関係も計算し、中空構造が振動モードに与える影響を明らかにした。
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