我々は、JRR-3用のハイブリッドアンビル高圧技術を基にして、J-PARC MLFのBl18に設置された特殊環境微小単結晶中性子構造解析装置SENJU用の高圧力発生技術の開発を行った。この技術を用いて、Mn系マルチフェロ物質TbMn2O5について、4GPaまでの中性子回折実験に成功した。その結果、JRR-3での実験で明らかにされていた大気圧下の格子不整合磁気構造が消失し、高圧下で複数の格子整合構造が現れることが明らかになった。高圧下で見られる低温度領域の電気分極の増大は、この格子整合構造の出現と相関があると考えられる。
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