研究実績の概要 |
以下のことを証明・決定することができた。。 (1)単連結な高次元双対超卵形(dimensional dual hyperoval, DHO)の例に関して、今までは「限られたタイプの数種類のもの」、しかも「生成空間の次元が非常に低いもの」、しか単連結であることが証明されていなかった。今回、私の構成した族(Discrete Mathematics 337,2014に掲載済)に属するDHOである 「S_c(l,GF(2 r)」 が、ある簡単な条件を満たせば単連結という性質を満たすことを見いだした。このことより、非常に多くの非同型な、しかも生成空間の次元が高い、単連結なDHOができることが証明された。 さらに、この単連結なDHOに対してDempwolff-EdelによるDHOのExtensionという方法を用いると、さらに次元の高い生成空間をもつ、非同型なDHOの例が非常に多く構成できることがわかった。(対称で双線形なDHOに対して、2段階までExtensionという方法が適用できることに注意。)上記は現在論文として投稿中である。 (2)また、c>1の場合、自己同型群が決定できた。この証明は細かい点で非常に微妙な議論を必要とする。c=1の場合とc>1の場合では、自己同型群はある点で大きな違いがあるがあることがわかった。 (3)「S_c(l,GF(2 r))」に属する2つのDHO達「S_c(l_1,GF(2 {r_1})」と「S_c(l_2,GF(2 {r_2})」が、整数「l_1,l_2」と「r_1,r_2」に関するある簡単な条件を満たせば、互いに被覆する(被覆される)という関係があることもわかった。(以上は現在論文にまとめている。)
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