研究実績の概要 |
2017年度も整閉イデアルの性質,正規曲面上の特異点の性質を研究した.まず,日本大学の吉田健一教授,インド工科大学 の Tony Puthenpurakal 教授との共同研究で, 強 m-full イデアルを研究し,極大イデアルが強 m-full になる条件を考察した.研究成果は 論文 "The strong Rees property of powers of the maximal ideal and Takahashi-Dao's question" として投稿中である. 山形大学の奥間智弘教授,日本大学の吉田健一教授との共同研究 "A characterization of two-dimensional rational singularities via Core of ideals", は J. of Algebra から出版された.引き続き,正規曲面の特異点における.整閉イデアル I とその極小節減 (minimal reduction) Q との関連に関する研究を進め,normal reduction number の概念を定義し,その数と 特異点の幾何的種数との関連を明らかにした.結果は論文 "Normal reduction numbers for normal surface singularities with application to eliiptic singularities of Brieskorn type" にまとめられ,投稿中である. 他に 2次元正規次数付き環が斉次の素元を持つ条件を精密に記述し,Utah 大学の A. Singh 教授,名古屋大学の高橋諒准教授との共同研究 "Homogeneous prime elements in normal two-dimensional graded rings" を投稿中である. Essen 大学の J. Herzog 教授との共同研究で,数値半群の研究を行い,特に4つの元で生成される almost Gorenstein 半群環の研究を行った.結果は 京都大学数理解析研究所の講究録に発表し,更に最終論文を準備中である.
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