研究実績の概要 |
Santanu Dey氏, Harsh Trivedi氏との共同研究においてC*-correspondence, および, Hilbert C*-bimodule上への有限群の作用のロホリン性について定義し, 基本的な性質を調べた. 有限群からのC*-接合積において不変なC*-環上の重要な性質が, C*-correspondenceから生成されるC*-環においても不変であることが主な結果である. Hilbert C*-A-moduleにおいては, 有限群の作用がロホリン性を持つ場合は, C*-環A上の性質が, それに付随するlinking環に遺伝することを示すことができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
C*-correspondence上への有限群の作用のロホリン性について定式化および基本性質を調べ, 論文としてまとめることができた. しかし, 当初は非整数値を持つ包含関係でロホリン性をもつ例の構成は困難でないと予想していたが,意外と難しいことがわかり, 現在照屋氏と取り組んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
照屋氏との共同研究において, ロホリン性を持つC*-包含関係で, 非整数値指数をもつ例の構成を試みているがうまく至っていない. ロホリン性を持つ包含関係を, 単射的II_1因子環に応用し, Jones氏の指数理論を用いて非整数値の例を構成することを試みる.
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